舞わりだす 運命

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真央「須王ちゃん、一体 どうなってるの?」 真央は 不安気に、辺りを見渡すが、見た事も無い 田舎の風景、 それに、担任の榊が居ない。 腕に しがみつき離れようとしない 真央を 落ち着かせようと 頭を優しく撫で 「大方、先程の声の主が ここへ 飛ばしたんだろう」 榊……。目的地に辿り着けたかな?次に 会う時が楽しみだ……。 再び、真央に視線を戻し 「榊には、必ず会える」 (敵として、な。) 微笑むと、真央は「先生 無事なんだね。良かった」と 安堵するが、 安心するには、まだ早い 此処が何処で、何の目的で 喚ばれたか 解らないのだから…。 須王は、さてと言い、指を鳴らすと 真央と 同じ学校の制服に変わり 青年から 少年に 若返っている。 真央「なっ、なんで須王ちゃん 若返ってるの?!なんで、ウチの学校の制服?!」 須王「オッサンよりも、子供の方が、怪しまれずに 済むだろ? 因みに、俺 今15才だから、1才違い だけど ヨロシクね。神代先輩?」 真央(ムキ~ッ!この妖怪オヤジ 一体 幾つ鯖読んでるのか、今度 化けの皮 剥がしてやるんだからっ) 歳の事で プリプリ怒っている 真央だったが、 その時、前方から 賑やかな声が 聞こえて来た。 須王は 透かさず、声のする方へ走って行き、真央も 急いで 須王を追い掛けた。 「すみません、俺達 道に迷ってしまって、此処は 何処ですか?」 すると、見るからに優しそうな 青年が 「此処は 長門国 萩ですよ?」 青年も、須王と真央も お互い 変わった服装している事を 尋ね。 「教えて頂き 有り難うございます。俺、天宮須王です。あのう 失礼ですが貴方は?」 青年は 微笑みながら 「これは失礼。私は、吉田松陰と申します」 須王(吉田松陰……? ん?それに この声、成る程。貴方でしたか、私達をここへ 連れて来たのは?)
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