舞わりだす 運命

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「吉田松陰、文政13年、長州藩士 杉百合之助の次男で、幼名は 虎之助 5歳の時、吉田大助の養子になり、嘉永4年 22歳で脱藩。 安政元年 密航が知られ、野山獄へ、現在 松下村塾を開く 違いますか?」 松陰は この子は、一体……と 驚きと 警戒の目で 須王を 見詰め、 そこへ、4人の少年達が 殺気立ちながら 抜刀体勢に入る。 そして、一人の少年が 「おめぇ 何もんだ?幕府の回し者か?それとも、 その妙な身なり、異人か?」 須王は、相手が今にも 自分を斬ろうと しているにも 拘わらず、笑顔で 「どれも、不正解。その 短気な性格は 『放れ牛』の 高杉晋作さん?」 後ろでは、殺気から「ブッ」と 笑い声が聞こえ、晋作は 益々、殺気立ち 「もう一度聞く おめぇは何もんなんだ?」 「俺は、天宮須王。約150年後の 未来から来た、日本人かな? んで、彼女は神代真央 俺と同じく 未来人。 よろしく?高杉晋作さん」 松陰と4人の少年は 150年後の 未来?と いまいち理解出来ず 固まってしまっている……。 須王は 松陰の着物の袖をちょいちょい 引っ張ると 「あのー、皆さん 固まってる所 申し訳ないんですが、今 安政何年ですか?」 漸く 現実世界に戻って来た 松陰は 「安政4年です」 須王は 安政4年か…。また、微妙な時に 喚んでくれたな。と、チラリと松陰を見て 「松陰先生、俺達 お金も無ければ 住む家すら ありません……」 そして、ニッコリと 「俺達を 先生の住み込み弟子に してください」 大胆発言に 流石の真央も 「ちょっと、須王ちゃん! いくら 何でも 図々し過ぎるよ」 それに対して、須王は 「そうかなぁ?俺達、貴重な 人材だと思うよ? だって、未来から来た という事は、これから起きる事 解っちゃってるし… それに、俺達喚んだの そもそも 松陰先生だから」 真央は 「あの時の 幽霊!!」と 本人目の前に、大きな声で、失礼発言を かまして しまった。
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