蓮皇高校某所にて

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「あるんですよぉ、これが。私たちISISの情報統制能力は完璧ですから。そろそろ世界の容量も増えてきて、丁度良い頃合いでしたし。君の概念そのものからまず抹消してさ しあげますよぉ」 「ISIS? ってか、意味が……」 「意味は分かるじゃろうて。おぬしの手でこの世界がどういうものか調べたんじゃろ? ……まぁ、ISISについてぐらいは説明してやらんでもない。さしずめ、『世界の管理機関』かの。実はわしらの二つ名、Inflict、Storm、Invisible、Statesman、の頭文字をとっていたりもする。まぁ――今し方、一人減る予定じゃが」  刹那、四人の内の一人が、一人の丸太のような獣の大腕に捕まれ、一人の大鎌に一太刀切り刻まれ……やがて瞬く間に絶命した。 「……ふむ。『不可視の忍者』。世界への忠義は深そうであったが……よもや、不穏分子にいらぬ情報を提供するとはのう。これで四天王の一人であったとは情けない」 「全くですねぇ。こんな意 味のないジャーナリズムを謳う小坊主と手を組んで、何を考えていた事やら」 「……ま、いかがわしい奴をあぶり出す良い機会にもなったじゃないの。それは良いとして、あとは、こいつを……」 「う……うわぁあああッ!!」  目の前で繰り広げられた惨劇。自分の理解を遙かに超えた現実。おそらく殺されたのは、彼に情報を授けた彼の友人。  ただ純粋に真実を追い求めようとして、ただ純粋にこれからの学校生活をクラスメイトたちと楽しく過ごそうとしていた彼にとって。一時の知的好奇心を満たしただけで死ななければならないという理不尽な状況に、耐えられるはずもなく。  彼は、悲鳴をあげて逃げ出した。次の瞬間、自分は死んでいるという事実にも気付かぬままに――
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