~逃亡と迫る身近な死のミスト、魔術と魔法と超能力と~

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「はぁっ、はぁっ」 心臓が猛ましく鼓動する。 まるで、火で炙った釘で何度も突き刺しているかのように熱く、痛い。 身体は上下に揺さぶられ、その震動が徐々に体力を削る。 ――――ドクン。 肺は酸素を求めている。 だが、満たされはしない。それ故に苦しみが付き纏う。 ――――ドクン、ドクン。 脚を駆動する筋肉も、幾度となく伸縮を繰り返し摩耗する。 「はぁっ、はぁっ」 そう、俺は……。
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