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「チッ
やっと目覚めかよ
起きたんならさっさと散れ
俺が部屋に入れねぇじゃねぇか」
あからさまな暴言を吐き苛立ちをあらわにしているにも関わらず、黒コート野郎はまだ寝ぼけているのか動こうとしない
再度肩を掴もうと手を伸ばした時、そいつが勢いよくこちらを見上げたので、おもいっきり頭同士をぶつけ合った
「――っ痛ってぇ…」
寒い気候のせいで痛さが倍増し、俺は思わずしゃがみ込んだ
するとドサっという音がして目の前で黒コートが倒れた
えぇ―…
確かに俺石頭な方だけど、流石にぶつけただけで気絶って…
これ以上こいつに関わっていられないと倒れた黒コートを無視し、家の中に入ろうとした
―――――が、
俺は倒れた衝撃でフードが外れ、顔があらわになったそいつを見て思わず固まってしまう
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