カーディガンの穴

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伝票をチェックしていたボールペンで樋口のお腹をつつく。 「いたっ!痛い!今、骨盤折れた…!病院連れてって…!あっちの、市立病院…!」 お腹を抑えてうずくまる樋口。 市立病院はうちの先にある病院。 別にこの近くに大学病院あるのに…って、折れるわけ…ないし! いたたたたたっていいながらもチラッとこっちを見た。 私はそんな彼女を冷たい眼差しで見ながら肩に手を掛けた。 そして耳元で呟く。 「貴様の骨盤なんか砕けてしまえ。樋口…、ごめんなさい、は?」 「ヒィィィィッ!」 体制を戻してニッコリ笑顔を作ると固まった樋口が。 「樋口、さん?」 「ご、ごめんなさいぃぃ!」
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