♯1・入学式と出逢いと

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‡ 叔父さんは物理担当という事で、まずは一安心した。 まあ、あれだけの性の持ち主。いくら何でも担任は無理だろうな。 舛川「――さて、着いたよ」 俺は担任である舛川 然(ますかわ ぜん)先生に連れられ、1-Bの札がかかった教室に着いた。 パッと見て、この先生は安全だと思った。 黒髪は今時珍しく七三分け。落ち着いていて、その朗らかな風貌は教師間での信頼もある事だろう。 舛川「じゃ、入るよ。後に続いて入ってきてね」 陽向「はい」 ――ガッ、 何か引っかかったような、そんな音が気の所為か聞こえた直後、舛川先生の姿が視界から消え―― ガンッ!! 『えっ!?』 俺や教室にいるクラスメートの声が、見事にかぶった。いや、それより…… 俺はチラと足元を見た。 ……引き戸の段差、約2センチ。 陽向「…………」 前言撤回。 この先生は『ドジ』か!しかも壊滅的な類の! と、ムクリと起き上がっ *「きゃあっ!?」 陽向「!舛川先生、鼻血が!」 舛川「ん……?」 女子の悲鳴と俺の指摘に、舛川先生は鼻に右手をあて、血がついた自分の指を見た。 そして、皆を一瞥し、苦笑しながら一言。 舛川「いや、ビックリしたね?」 『先生にビックリですよ!?』 今度は全員一致団結。 何故か初日でまとまった1-B…まとまってるのか?コレは。 陽向「とにかく鼻血を拭いて下さい!」 舛川「ああ、すまないね。……ブーッ!」 陽向「噴いた!?」 ‡‡
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