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海斗(かいと)「――うぷ」
陽向(ひなた)「……大丈夫か?叔父さん」
海斗「誰がオジサンだ!」
陽向「理不尽な解釈だな……まあ、そこまで騒げるなら、大丈b」
海斗「うえ―」
陽向「うわっ、吐くな!ムダにタイミングいいな!」
叔父――もとい、俺の父の弟である彼の名前は、保積(ほづみ) 海斗。
クセだらけの髪は四方八方に毛先が飛び回り、地毛だと言い張る茶髪は、完全に色が抜け、むしろ金髪だと言った方が的確だ。
叔父なのに“叔父さん”と呼ばれる事が嫌だと知ったのは、物心ついた頃……だったか。
未婚のクセに、そういう妙な所にうるさい。
陽向「はぁ、よくもまあ船酔いするのに漁師になれたよな?」
海斗「ふふ……、もう俺は漁師ではないぞ?」
陽向「不敵っぽくないような……微妙な笑い方だな。……じゃあ、何をやってんの?」
海斗「ズバリ、高校教師だ!」
陽向「ズバリって言う事じゃ――な?」
……ん?
陽向「……聞き間違いじゃないだろうけど、――今“高校”教師って言った?」
海斗「そうだ。先ずは3年間、よろしくな!」
陽向「……はぁっ!?」
――まだ引っ越し先にも着いてないのに、しょっぱなの爆弾が、叔父さんが転校先の教師……
やってけるのか?俺……
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