♯1・入学式と出逢いと

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――――― ――― ― 陽向「…で、何でお前は恥ずかしい事になってたんだ?」 奏「えっと……//」カアッ やっとの事で助けられ、今はベッドの上に正座をしている音成は、顔を真っ赤にして半泣きになっている。 そんな顔をされても、状況が分からない俺達からしたら説明が要るワケで。 奏「――その、ベッドの上で跳ねてたら……ストンと、逆さまに……///」カアァッ 思わず溜め息が漏れた。 頭をポリポリと掻き、スッと音成の方へ右手を伸ばす。 それを見た彼女は、ギュッと目を瞑る。 何をされると思ってんだ?……ったく、 ――パチンッ! 奏「ふにゃっ!?//」 猫が驚いたような声を漏らし、音成はさっきまで以上に顔を真っ赤にして、恨めしそうに、でも不思議そうに俺を見た。 いきなりデコピンされて、頭の上に「?」が飛び交ってるような状態だな。 陽向「……それが“おしおき”、だからな?」 奏「え?」 分からない顔をする彼女の頭を、軽くかきまわしてやった。 奏「わ//」 陽向「ったく、渉みたいに大人しくしとけよ?ガキみたいにハシャいで、怪我して帰るなんて馬鹿みたいだし……な?」 奏「…………」 陽向「ま、好奇心が湧くのは普通d――……渉?」 さっきから後ろで妙なオーラ感じるなと思ってたが…… 渉「はあぁ……眼福……」タラー 鼻血を垂らし、さっきの光景が網膜に焼き付いてるかのように、渉は焦点が宙に浮いて定まっていない。 陽向「…………」ヒクッ 奏「…………ごめんなさい//」 小さな声で音成が謝ったが、聞こえないフリをした。 健全な証拠……だからな、うん。 ‡
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