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陽向「…で、何でお前は恥ずかしい事になってたんだ?」
奏「えっと……//」カアッ
やっとの事で助けられ、今はベッドの上に正座をしている音成は、顔を真っ赤にして半泣きになっている。
そんな顔をされても、状況が分からない俺達からしたら説明が要るワケで。
奏「――その、ベッドの上で跳ねてたら……ストンと、逆さまに……///」カアァッ
思わず溜め息が漏れた。
頭をポリポリと掻き、スッと音成の方へ右手を伸ばす。
それを見た彼女は、ギュッと目を瞑る。
何をされると思ってんだ?……ったく、
――パチンッ!
奏「ふにゃっ!?//」
猫が驚いたような声を漏らし、音成はさっきまで以上に顔を真っ赤にして、恨めしそうに、でも不思議そうに俺を見た。
いきなりデコピンされて、頭の上に「?」が飛び交ってるような状態だな。
陽向「……それが“おしおき”、だからな?」
奏「え?」
分からない顔をする彼女の頭を、軽くかきまわしてやった。
奏「わ//」
陽向「ったく、渉みたいに大人しくしとけよ?ガキみたいにハシャいで、怪我して帰るなんて馬鹿みたいだし……な?」
奏「…………」
陽向「ま、好奇心が湧くのは普通d――……渉?」
さっきから後ろで妙なオーラ感じるなと思ってたが……
渉「はあぁ……眼福……」タラー
鼻血を垂らし、さっきの光景が網膜に焼き付いてるかのように、渉は焦点が宙に浮いて定まっていない。
陽向「…………」ヒクッ
奏「…………ごめんなさい//」
小さな声で音成が謝ったが、聞こえないフリをした。
健全な証拠……だからな、うん。
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