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渉「ああ、女神様ありがt」
陽向「鬱陶しい!」ガスッ!
渉「なふっ!?」
天国にでも魂が行ってるかのように呟き続けるのを見るのが、流石に面倒になってきた。
思わず感情的になり、渉の腹を目掛けて裏拳を振ったら、見事に入った。
うずくまり、ぷるぷると小さく震えている。
「大丈夫?」と言わんばかりの顔で音成が俺を見てくるが、チラと当方を一瞥するに留め、あとは何も言わないでおく。
これで現実に帰ってきたら成功だが、どうやら……
と、渉はすっくと立ち上がり、真剣な眼差しで音成を見据えた。
渉「音成様、もう一度!」ワキワキ
奏「いやぁ!?//」
ある意味現実に戻った!
渉「ふしゅー」ワキワキ
奏「~~~~//」プルプル
陽向「…………」ヒクッ
野獣と化した渉。
枕を抱え、涙目で震える音成。
高校入学式を迎えた子供達の風景じゃないぞコレ。
なんで修羅場と化してんだよ……
一度溜め息をつき、俺は右手で手刀をつくり、それをスッと振り上げた。
陽向「天誅ッ!!」ガスッ!!
渉「ぉぶしっ!?」
首の付け根の辺りを叩いた。結構激しく。
すると、白眼をむいて床に倒れるようにして気絶し、なんとか事なきを得た。
奏「――あ、ありがとう」
陽向「御礼言われてもな……」
渉を放置し、俺は気が抜けた音成を促すようにしてリビングへと向かった。
あの光景……火サスとかでよくあるな。床に伏して人が死んでるっt
渉「人を勝手に殺すなぁ!!」ガバッ!
陽向「うわっ!?」ビクッ!
てか、理性戻って復活するの早いだろ。
……渉はゾンビか?
渉「バイオ・ハz」
陽向「真顔で言うな。あと読心すんじゃねぇよ」
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