♯1・入学式と出逢いと

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渉「ああ、女神様ありがt」 陽向「鬱陶しい!」ガスッ! 渉「なふっ!?」 天国にでも魂が行ってるかのように呟き続けるのを見るのが、流石に面倒になってきた。 思わず感情的になり、渉の腹を目掛けて裏拳を振ったら、見事に入った。 うずくまり、ぷるぷると小さく震えている。 「大丈夫?」と言わんばかりの顔で音成が俺を見てくるが、チラと当方を一瞥するに留め、あとは何も言わないでおく。 これで現実に帰ってきたら成功だが、どうやら…… と、渉はすっくと立ち上がり、真剣な眼差しで音成を見据えた。 渉「音成様、もう一度!」ワキワキ 奏「いやぁ!?//」 ある意味現実に戻った! 渉「ふしゅー」ワキワキ 奏「~~~~//」プルプル 陽向「…………」ヒクッ 野獣と化した渉。 枕を抱え、涙目で震える音成。 高校入学式を迎えた子供達の風景じゃないぞコレ。 なんで修羅場と化してんだよ…… 一度溜め息をつき、俺は右手で手刀をつくり、それをスッと振り上げた。 陽向「天誅ッ!!」ガスッ!! 渉「ぉぶしっ!?」 首の付け根の辺りを叩いた。結構激しく。 すると、白眼をむいて床に倒れるようにして気絶し、なんとか事なきを得た。 奏「――あ、ありがとう」 陽向「御礼言われてもな……」 渉を放置し、俺は気が抜けた音成を促すようにしてリビングへと向かった。 あの光景……火サスとかでよくあるな。床に伏して人が死んでるっt 渉「人を勝手に殺すなぁ!!」ガバッ! 陽向「うわっ!?」ビクッ! てか、理性戻って復活するの早いだろ。 ……渉はゾンビか? 渉「バイオ・ハz」 陽向「真顔で言うな。あと読心すんじゃねぇよ」 ‡‡
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