♯1・入学式と出逢いと

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‡ 陽向「……そろそろかな」 奏「陽向君、サラダOKだよ♪」 陽向「サンキュ。じゃ、これ盛ってくれるか?」 奏「うん」 渉「…………」 ぐぅ~~…… 陽向「…………」 奏「…………」 渉「…………なんか、腹へったな♪」 陽向「手伝えよ!?」 奏「手伝ってよ!?」 俺と音成がそうツッコむと、渉は声を上げて笑った。何で…… 渉「いや、お前ら夫婦みたいだな?仲良くキッチンに並んで♪」 奏「~~ッ///」カアッ 陽向「……あのな」 顔を真っ赤にする音成を傍目に、俺は渉を見据えたまま溜め息を吐いた。 陽向「遅くなったから夕食にしようぜ――なんて、図々しい事言ったのは誰だよ?」 流れとして、明らかおかしな展開になった。 もう夜の7時になっているのだが、それもこれも、2人が戯れていた結果だ。 渉「いいじゃん?俺も音成も門限ないし、陽向だってそう言いながらカレー作ってるし」 陽向「カレーはお前のリクエストだろうが!」 渉「サラダ作ったからいいだろ」 陽向「作ったの音成だよ!」 ぐぅ~~…… 渉「……てへ☆」 陽向「可愛くない!つか、腹の虫で催促するなよ!?」 奏「が~ん……」 陽向「いや、音成には言ってないから」 ……こうやって、また流されていくんだよな。 誤魔化されてるような気がするけど、俺は正直、心の中では悪く思っていない。 自分の性だ、っていう理由もあるけど……それ以前に。 1人だと寂しい。 孤独は、俺の中で一番嫌いなモノになってしまったから。 ‡
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