おわり、はじまり

2/4
前へ
/27ページ
次へ
体が勝手に動いていた。 周りなんて見えていなかった。 「太一くん!!危ない!!」 深雪の声が頭に直接届いてくる感覚がした。 次の瞬間、 ドンッ! 鈍い音が響き渡る。 ほんの1分前、道路の向こう側から手を振る深雪の笑顔を見つけて いてもたってもいられなくなって つい、周りも見ずに駆け出してしまった。 ━深雪の近くに行きたい。 次の瞬間深雪から笑顔が消えた。 一瞬の出来事だった。 僕は車とぶつかった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加