お調子者

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「んー!んーん!」 「へへ、ちょっと黙っときゃすぐ終わるって。」 なんかおかしいなと思った時点でここに来なきゃよかった。 ある男の子に先生が体育倉庫で呼んでたよって言われたから行ってみれば 口にガムテープを はられ縛り付けられて動けない、 「じゃあ、はじめますか!」 「…っ!」 やだ、触られたくない気持ち悪い! 「あれー、おとりこみちゅうですかぁ?」 「ん?誰だお前、見ての通りお取り込み中だ。」 「そうでしたか、ほな帰りますって言いたいとこですが…」 一瞬の出来事だった、 正面にいた人を踏み台にして左右にいた人を蹴り飛ばして最後に正面の人にまわしげり。 「嫌がってる女の子を無理に襲ったらあかんやろ。」 「…」 ビックリして唖然としてるとガムテープをはがしてくれてロープもほどいてくれた、 「大丈夫?」 「大丈夫です。危ないところ助けていただ…」 「あーあ!俺そういう固いこと言われるの嫌やねん!君名前は?」 「え、あ、みほです。えっと…」 「おれはけんた!そのまま呼び捨てでええよ!立てる?」 「大丈夫です!立てます!」 と言って足に力をいれようとするけど力が入らない、 「そりゃこんな大人数に囲まれて縛られたりなんてしたら力なんて入らんやろ。家まで送ったる。」 「え、いや…でも。」 「立てないんやろ?ほら、おんぶ。」 「…なんかすいません。」 「ん、ええよ!気にせんといて。」
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