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この人の顔、やっぱりどこか見覚えがある。 でも、何故か思い出せない。 「昨日はドーモ。」 「え、きのう?」 って、何かあったかな。 「しょ く い ん し つ !」 目の前にしゃがみ込むと、ずいっと顔を近づけて力強い口調で言った。 職員室? 「あ…」 思い出した。 そういえば昨日、誰かに職員室の場所を訪ねられたことがあった。 「昨日の放課後のことなのに、俺のこともう忘れちゃったんだ?別にいいけど。」 彼はそう言って、胡座をかいた。 「…まさか。」 考えてることが見透かされたみたいだ。 でも、そうか。 昨日の人だったんだ。この人は。
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