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絶望とか喪失感とか後悔とか、いろいろ混ざった私。
ただ泣くことしか出来ない無力な私。
もういっそのこと、この屋上から飛び降りてしまおうか。
そう頭をよぎったけど、私にはここから身を投げる勇気なんてない。
「…お母さん……」
ああ 全部。
これが夢ならいいのに。
悪夢から目が覚めて、リビングに下りると「おはよう。」と言いながらキッチンで朝ご飯をつくっているお母さんがいる。
「今日は早起きだな。」と先に朝食をとっているお父さん。
お母さんがいて、お父さんがいて、私がいて。
みんなが笑ってる日々は、むかし当たり前に見ていた光景。
そんな幸せな日々を
お母さんがいなくなってしまった今日まで、私は何度思い描いただろう。
お母さんのうそつき。
「神様なんていないじゃん。」
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