ユイは…

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ユイは…

車内は無言のまま車を走らせている。 ユイをなんで1人にしてしまったのかと後悔となんで居なくなったのかと恐怖が入り混じり、頭はグチャグチャだ。 携帯を見ると電波が立っていた。 ユイに電話したが、繋がらない。 ユイの親に連絡しないと思ったが、ユイの実家の番号はさすがに知らないので、シュウは友達に連絡を取り調べてもらう手筈をとった。 20分走らせると交番があった。 急いで駆け込み警察官にありのままを説明した。 テンパっていた為、うまく説明できたかは覚えていない。 説明し終わると、友達から連絡がありユイの実家の番号を聞いて連絡をした。 ユイの母親に要点だけを伝え、交番に来てもらえるように言った。 数十分後、両親揃って交番に駆け込んできた。 これまでの経緯を俺とショウは説明した。 母親は泣きくずれてしまった。そして、 『なんでユイを1人にしたの!ユイに何かあったらどうしてくれるの!!』 と言われ、俺達は 『すいません…』 と頭を下げて謝るばかりだった。 俺達は事情聴取を受け終わると、現場まで行き再度説明をした。 そして、警察による捜索が始まった。 俺達は自宅待機した。 自宅待機中もユイに電話していたが、一度も繋がらなかった。 1日経っても、手掛かりは見つからなかったらしい。 捜索2日目の夜に俺の携帯がなった。 携帯の画面を見るとユイの文字が見えた。 俺は急いででた。 『ユイ!ユイ!!今どこ?』 答えは返ってこない。 でも俺はユイと呼び続けた。 すると、かぼそい声で 『ユキト?ユキト?…』 声は小さいが確かにユイの声だ。 『ユイどこ?』 『寒いよ…暗いよ…』 『なんで一人にした!!!』 急にユイの声が大きくなり、迫力があった。 俺は『ゴメン』って言った、すぐに電話が切れた。 ユイから電話があってすぐ、ユイの両親と警察にこの事を伝えた。 その時に現場のトンネル横の海で亡くなっているユイがつい先ほど発見されたこと伝えられた。 後日聞いた話では、ユイは夕方頃に発見されたが、ユイが見つかる少し前にモアイ像に似た岩が血の涙を流したと警察関係が一部証言していたようです。 不審な点として、ユイは居なくなった日に亡くなっており、電話はできるはずがないという事実と携帯の履歴には俺に電話した着信履歴はなかったが、未送信メールがあったそうです。
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