序章

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◇◆◇ 「じゃあ頼んだよ、真琴。僕が出るまでもないよね?」 《夢ノ王国》が初戦を突破した翌日から始まった、《都市級》と《国家級》の出番。 それらは等しく、蹂躙と呼ぶに相応しい様相を見せた。 「本気で相手をしてあげますわ? 何秒保つか、楽しみです」 特に、《夢ノ王国》以外の三国家は、《国家級》らしい圧倒を見せる。 「あ? あー、初戦ぐれぇテキトーにやっとけよ。機龍100機も出しときゃ余裕だろうが」 《夢ノ王国》とは違い、彼らには潤沢な人材、装備、そして能力が揃っている。 最初から出場を宣言していたルミアリスを除いて、咲羅と或真の2人は試合に出場すらせず、魔眼などその片鱗すら見せなかった。 だが、決して彼らの相手が弱いわけではない。 それぞれが地区予選を勝ち抜き、各々の特徴を持って全国大会に挑んでいるのだ。 この場合おかしいのは、《国家級》の実力のほうである。
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