66人が本棚に入れています
本棚に追加
斎藤の耳に届いたかすかな声…
斎 「……副長、なにか聞こえませんか?」
あぁ"ん? っと土方が斎藤の方に振り向くと、耳を澄ませていた斎藤が何かに気が付き森の方に駆け出した!
っと一瞬反応に遅れた総司と土方にも微かに子供の泣き声が聞き取れた
総 「っ!! 土方さん!こんな森の中で子供の泣き声なんておかしいです、急ぎましょう!」
土方も
土 「…そうだな、確かめる必要があるだろう! 斎藤を追うぞ!」
総 「 はい!!」
二人は先に森に入った斎藤を追いかけて森へ駆け出した
ダダダッ…
ハァッ ハァッ…
「…ぇ…ん… ぅあ~ん ママぁ…」
遠くで聞こえていた子供の泣き声が、近くはっきりとなるにつれ嫌な胸騒ぎを斎藤は感じていた
ガサガサガサ…
草を掻き分けて開けた場所に出ると、斎藤の目に飛び込んできたのは男と闘う女の後ろ姿…
その姿は母猫が毛並みを逆立て必死にわが子守ろうとする姿とダブって見えた
咄嗟に駆け出そうとする斎藤
そんな時、後ろから走ってきた土方と総司に止められる
土 「待て、斎藤。まず子供の身の安全の確保だ! 総司、お前はあの女を頼む。斎藤は子供らを保護しろ、いいな?」
冷静に指示を出す土方に斎藤は焦り過ぎた自分を諫め、承知! と言って子供達の方に駆け出した
.
最初のコメントを投稿しよう!