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それからすぐに3人と1匹は買い物に出掛け、両手いっぱいの荷物を抱えて帰宅した。
乗り掛かった船。
そう…どうせ乗り掛かった船だから、と思い出したら開き直ってしまった。
とことん付き合ってあげようじゃないの。
案の定、海人は料理の間に禅とのお風呂を拒否してお利口にキッチンカウンターに座っている。
揚げ物は危ないから離れてね、と蜜に言われた事をちゃんと守っているのだ。
海人に合わせて小ぶりに作られた俵型のコロッケに一口サイズの丸いコロッケが並ぶ。
サラダや汁物、付け合わせも華やかにお子様向けの夕食が出来上がると3人で食卓を囲んだ。
「いただきます!」
海人の嬉しそうな顔に自然と笑みがこぼれた。
「まぁるいかぼちゃコロッケも食べなくちゃダメよ。」
「ぼくかぼちゃはキライ。」
「食べなくちゃ強くなれないし、大丈夫!美味しくなる魔法をかけたから!」
嫌々食べた海人の顔がみるみるうちに笑顔に変わる。
「ホントだぁ!食べられた!美味しいよ!」
海人の笑顔にママ代理をちゃんとこなせているような気がして何だかくすぐったい。
端から見たらきっと幸せな家族に見えるだろうこの光景にウットリしかかった。
本物は決して手に入る事はないとわかっているはずなのに…
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