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胸がドキドキして触れられた頬が熱い。
久しぶりの本当に久しぶりの事態に固まったままの体はますます動かない。
ど、どうしよう…
禅も蜜の髪に触れたまま動こうとしない。
誰か助けて!
心の叫びが聞こえたのか2人の間にぐいぐい海人が割り込んで来てくれた。
助かった!
海人は禅の体を全力で押し退けようとする。
「ぜんにいちゃんどいてよ!ハニーちゃんはボクのだ!」
しかし禅は一歩も動こうとしない。
それどころか海人の存在などないかのように蜜を抱き締めた。
「なんにも見えないよ!!」
もがく海人を助けようにも禅に抱き締められて動けない。
やっと2人の間から抜け出した海人を横目で見るとニヤリと笑った。
「ちょっと禅ちゃん!」
やっと出た言葉を無視して禅は海人に言った。
「海人、ハニーちゃんはおまえのじゃない。
俺のだ!」
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