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寝室にはいつの間にかベッドの隣に子供用布団が敷かれていた。
「ここにいたのね。」
その傍らには太郎が寝そべっていた。
海人を布団に下ろすともうほぼ目を閉じた海人が小さな声で何か言っている。
「ハニーちゃ…ここ…」
小さな手が自分の隣をポンポンと叩いていた。
「いいよ。おやすみ。」
蜜は海人の隣に寝そべると海人の背中をポンポンとリズム良く叩く。
海人は蜜の胸に顔をうずめるようにして直に寝息をたてはじめた。
完全に寝付いたのを確認してそっと布団から出ようとした時、寝室のドアから細い光が差し込んだ。
「寝た?」
「ん。」
「もう大丈夫そうだな。おいで。」
禅はそう微笑んだ。
「先行ってて」
「なんで?」
「ブラジャーつけるから!」
「残念。そのままでも良いんだけど…」
「は・や・く!」
「はいはい。」
禅はニヤリとと笑って静かにドアを閉めた。
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