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「ぜんにぃちゃんずぅ~るぅ~~いっっ!」 突然発せられた耳をつんざく子供特有の高い声に蜜は一気に夢の世界から生還した。 「かっ、海人くん?」 海人は禅に馬乗りになって大声を張り上げていた。 「海人うるさい」 耳元で不機嫌そうな禅の声がして、ようやく禅に抱き締められている事に気付く。 「ぼくが寝てる間にハニーちゃんとったぁ!」 「だからうるさいって。」 「ハニーちゃんを離して!」 「降りろよ。とりあえず。」 禅にそう言われた海人は意地になったのか強引に2人の間に割り込んで来た。 「うわっ!」 きゅうきゅうになりながらも割り込んだ海人は、ぎゅうっと蜜に抱き付く。 「かっ海人くん、起きるから。ね?」 海人によって強引に引き離された禅は不機嫌な顔をしながら起きるとひょいと海人を蜜から引き離して小脇に抱えた。 ジタバタする海人と不機嫌顔の禅。 なんだか無性におかしくて、ぶはっ!と吹き出すと上半身だけ起こしてベットで笑い転げてしまった。 「やっぱり血が繋がってるだけあって似てるよね!」 不本意そうな2人を見てまた笑いがこみ上げて来る。 あぁ可笑しい。でも起きなくちゃ。 ベットから降りようと下を見るとそこには太郎がスタンバイしていて。 蜜と目が合うと大きな体でベットに飛び乗り今度は太郎が蜜を押し倒した。 「おはよ。寂しかったの?ヨシヨシ、ごめんごめん。」 太郎は蜜の顔を舐めまくる。 「太郎!まったくお前まで…」 太郎は禅の一声ですぐに舐めるのを諦めてベットから降りた。 朝から良くモテるもんだわ。 私のモテ期ってもしかして今!? そんなことを考えながらようやくベットから降りた。
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