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「俺を一体いくつだと思ってるんだ?」
「アホか!誰があんたのこと心配するのよ。いい年してバカなこと言ってんじゃないわよ。」
訳のわからない事を言ってるのはどっちだよ!
思わずツッコミそうになるのをグッと堪えた。
確かにぶっ飛んだ姉だが、蜜のことも良く知っている様だし、きっと何かがあるに違いないと。
いや、あってもらわないと困る。
「どういう事?」
俺まで姉ちゃんのペースに巻き込まれる訳にはいかない。
冷静にならないと。
「ガッつくんじゃないわよ?良いわね?」
「だーかーらっ!何でだよって聞いてるんだよ!理由がわからなくちゃ対処しようがねぇだろ!」
「まぁそう簡単に許すとは思えないし・・・」
姉は理由を答える気はないらしい。
このままここにいても無駄だ、そう判断して帰ることに決めた。
「わかったよ。その時は連絡するから。」
軽く手を挙げて呆れたようにそう言って病室を出ようとした時だった。
「待ちなさい!話はまだ終わってない。」
背中に突き刺さるような真剣な姉の声。
ただならぬ様子に慌てて振り返ると、今まで見たこともないような真剣な瞳をした姉がいた。
「何なんだよ?一体。」
「あんた、本気なの?」
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