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「玉がヘロヘロになってる。今日はもう上がるか。」 そう西宮に言われたのは21時少し前だった。 「はーい。お疲れ様でした。」 クラブを片付けて担ぐと、またひょいと取り上げられてしまった。 「いいから着替えておいで。」 ここで何を言っても無駄だと数日前に悟っていた蜜は足早にロッカールームへ向かった。 「あー、もう、肩も腰も限界!」 着替えながらぶつぶつ独り言が出てしまう。 「禅ちゃん家でジャグジー入りたい!」 そう声に出して、直ぐに後悔した。 もうすぐあれから一週間。 相変わらず禅からは何の音沙汰もない。 本当に1日限りの夢だったのかも。 西宮の突然の命令であれこれ考える暇もないのが唯一の救いだった。
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