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「禅ちゃんちってCS見れるのっ!?」
「見れるけど、まさか今の奇声ってソレ?」
「あ、ごめん。五月蝿かったよね?」
蜜はテヘヘと笑った。
「いや、それならいいけど。何があったのかって心配したよ。」
「ごめん。つい興奮しちゃって。」
「で?何か観たいのでもあった?」
禅の問いかけに蜜は待ってました!とばかりに身を乗り出す。
「うひゃー!最新シリーズやってる!
観たい!」
蜜が番組表を表示して騒いでいるのはどうやら海外ドラマのようだ。
「海外ドラマ好きなの?」
「うん。めっちゃスキ!レンタルは小出しにリリースだから待ちきれなかったところ!」
テレビの番組表をスクロールさせながら興奮ぎみに答える。
「うわぁー!コレも?凄い!」
「そんなに観たいならいっそここに住んだら?好きなだけ観れるよ?」
「住みたいねぇ!」
禅のその言葉に蜜はテレビから目を離さずそう応えた。
蜜は番組のチェックで忙しく、禅の事は眼中にないようだ。
「金曜日なんて続けてやるじゃん!ねぇ、禅ちゃん!これ録画して!」
やっと禅に目を向けた蜜はその姿を見てしばし固まった。
禅は手のひら程の小さなぬいぐるみを持って何かやっている。
「ねぇ?何してるの?」
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