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「で?これから見たいものはあるの?」
「うん。ちょっと気になるのがあって。でもその前のこっちのドキュメントも見たいし。」
画面の番組表をせわしなく動かしてあれも見たいこれも見たいと言う蜜。
「お好きなのどうぞ。」
禅はそう言うとリビングから出ていった。
どこいくんだろう?
一応そう思ったものの、蜜の頭はすっかりテレビのことで占められていた為、直ぐにそちらへ集中してしまった。
食い入るようにテレビを見ていると、いつの間にか戻ってきた禅にぐいっと足を持ち上げられた。
「ちょっと!何してるのよ!?」
テレビから目を離して禅に抗議の目を向けるとそこには初めて見る禅の姿があった。
「どうしたの!?」
「どうしたのって、コンタクト外しただけだけど?」
「だってこないだはメガネかけてなかったじゃない?」
「ああ、そうだっけ?」
「そうだよ!」
初めて見た禅のメガネ姿を食い入るように見つめる。
「休みの日はできるだけメガネにしてるんだよ。」
「じゃあこないだは?」
「付けっぱなしだったんじゃないかな?」
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