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「それからすぐ、彼と婚約者が乗った車が事故をおこして、二人とも・・・死んじゃったの。結婚式の数日前だったと思う。
酷い仕打ちをされてもまだなお愛してたから、物凄くショックだった。
もうイギリスには到底居られなくて、日本に帰ろうとしてたとき、裁判所からの訴状が届いたの。
彼の母親からだった。
内容は、勝手に、彼の子供を中絶したって、そのお家の跡継ぎを殺した殺人罪だった。」
禅は言葉を失っていた。
まさかそんなに大きな重責を負っていたなんて。
酷すぎる・・・
そしてその過去を、全て告白させているのは紛いもなく自分であることに気付き、自分自身に猛烈に怒りが沸いてきた。
俺はどこまでも最低な奴だ!
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