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「大丈夫?」
慌てて起き上がる蜜に手を差し伸べる。
「うん。多分動かした方が良いと思うし。」
「無理すんなよ。寝てろよ。」
「ゆっくりしてられないし。」
その蜜の言葉にふと閃いた。
姉にこの関係を引っ掻き回されるのはごめんだと思っていた。
でも、あの強引さは使えるのでは?
ちょっと、いやかなりセコいやり方だけど、背に腹は代えられない。
家族を巻き込んで、外堀から埋めていくのが案外良い作戦のように思えた。
こと恋愛には超ネガティブ思考で、
好きだと言うくせに、
『微妙な関係』ばかり主張する、
そんな彼女にはこれくらいの事が必要じゃないか?
考える程に正当化されていくこの作戦。
絶対に使わない手はない。
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