15836人が本棚に入れています
本棚に追加
/1073ページ
「禅ちゃん・・・」
「さすがにこの年で親に女の子を紹介するのは初めてとは言わないけどね。いい歳になってからは初めてだよ。」
禅の頬からそっと両手を離す。
そして微笑む禅を見つめた。
「責任を感じることなんかないのに。そういうつもりで全部話した訳じゃないの。本当に。」
蜜は申し訳ない気持ちでいっぱいになっていた。
過去を無理矢理告白した挙げ句にこっそり逃げるような真似をして、もう選択肢がないような状況に陥れたのは自分だ。
しかし禅がこんな決意をするとは思ってはいなかった。
しかもこんなに早く。
まさか・・・
今朝、私が出ていこうとしたこと、勘違いして！！
「違う！違うよ！大丈夫！本当違うから！私、死のうとして出ていこうとした訳じゃないよ！？」
「プハッ！あははははは！」
最初のコメントを投稿しよう！