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扉を閉めると大きくため息を吐く。
今回の寸止めは本当にキツかった。
もし海人が入って来なかったら、間違いなく蜜を抱いていただろう。
部屋の鍵、かけとくべきだった・・・
ガックリ肩を落として階下へ降りる。
リビングでは姉が鬼の形相で待ち構えていた。
「あんな大声出したら赤ん坊が出てくるぞ!」
「あんたが言うこと聞かないからでしょう!?」
「がっつくなって、そんなの無理に決まってんだろ!?」
ドサッとソファに腰を下ろすと、カーペットの上で眠っていた太郎が寄ってきて、禅の隣に飛び乗った。
「今日の内診の結果は問題なかったみたいね。」
「まだ聞いてない。」
「あっそう。じゃあ教えてあげるわ!大丈夫よ。」
そう言えば結果を聞いていなかった。
もし何かあれば横山から連絡があるはずだし、連絡がない以上、大事にはいたってないであろうとは思ってはいたが、実際丈夫だとわかってホッとした。
「じゃあ何でダメなんだよ?」
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