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「俺先に帰らせてもらうから。」 すっかり片付けを終わらせて勘にそう伝えた。 「いいけど何かあったのか?」 訝しげに聞く勘を押しのけて尚が立ち上がった。 「もしかして蜜に飲ませたの!?」 あまりの迫力に圧倒されながらも、「あぁ」と頷いて返す。 尚は大袈裟に頭を抱えた。 そして次の瞬間、顔を上げるとビシッと禅を見据えた。 「責任持って連れて帰ってくださいよ?」 「そのつもりだけど…ハニーちゃんって酒弱いの?」 「ある意味最弱である意味最強です。」 「はぁ?」 「止めなければいくらでも何でも飲みますよ。しかも寝ればスッキリ二日酔い知らずで。ただ正気を保っていられるのは一杯までです。」 確かに最強で最弱だな、と思わず笑みが零れた。 女の子の型にはまらないその辺りも惹かれてしまう要因なのだろうか。 「あ!それと!」 尚は思い出したように付け加えた。 「酔った蜜は警戒心どころか、近くにあるもの何でもすり寄りますからちゃんと部屋まで送ってくださいよ?」
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