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「安心して任せて」と尚に言い残して蜜の所へ戻ると、がっちり太郎の首に抱きついたまま寝そべる蜜の姿があった。 太郎は嫌がりもせず、ちらりと禅を見て再び目を閉じる有り様。 「ハニーちゃん!お~い!ハニーちゃん!」 微動だにしない蜜は予想通り夢の中へ旅立っていた。 「帰ろう。送るから。お~い!ハニーちゃ~ん?」 肩を揺さぶっても声をかけてもニヤニヤしたまま閉じた瞳を開ける気配はない。 幸せそうな顔しちゃって… 思わず笑みがこみ上げた。 ずっとこのまま寝顔を見ていたい衝動に駆られたが、尚との約束が頭をよぎった。 連れて帰らないとな… もう一度幸せそうな蜜の寝顔を覗き見てから太郎に声をかけた。 「太郎も起きろ!行くぞ!」 全く起きる気配のない蜜とは対照的に、太郎は禅の声にすぐ反応して頭を上げると、ソロリソロリと蜜の手をかいくぐって禅の足元までやってきた。
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