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「仕方ないな。」
困り果てていると禅がどこかに電話をかけだした。
そうだ。海人の母親に直接聞けばいいんだ!
蜜は救われた思いでホッと胸を撫で下ろした。
さぁ!そうとわかれば冷蔵庫を物色して…
他人の冷蔵庫を遠慮なく開けると使えそうな物を物色する。
一通り野菜はありそう。
たまごもある。
冷蔵庫の物色が終わった頃、禅が電話を切ってこちらへやって来た。
「どんなのだって?」
「たまごサラダをコロッケにしたやつみたい。わかる?」
「サンドイッチの具みたいな?」
「そうそう!」
「わかった。じゃ作るよ。」
「ゴメンね。ありがと。」
「いいえ。約束したのは私だし。ところでパン粉と小麦粉はどこ?」
冷蔵庫の中は確認したが、常温保存の粉物までは探していない。
さすがにひとん家の台所だしね。
「ゴメン…ない。」
冷蔵庫から食材を取り出している蜜に禅はバツの悪そうな声で言った。
「はい?」
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