第1章 運命の出会い

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純二 「そんなことでいいの?」 なおみ 「いいの!さっ、帰ろ」 純二 「あ、ああ」 陽も沈み、辺りは暗闇に包まれて行く。 その週の土曜日、なおみと孝行は、港署に遊びに来ていた。 なおみ 「こんにちは」 孝行 「ちわっす」 西田 「やぁ、なおみちゃん、大分元気になったみたいだね」 西田が安心したような顔でなおみに話しかける。 なおみ 「うん。あの後、竹本さんがいい所へ連れてってくれたの。そしたらすっかりよくなって…」 岩崎 「いい所ってどこだい?」 なおみ 「2人のひ・み・つ」 なおみがうれしそうに言う。 孝行 「ずるいなぁ、2人の秘密だなんて。俺にも教えろよ」 孝行もいい事は盗もうと思って、場所を知りたがる。 なおみ 「だ~め!竹本さんと約束したんだもん。内緒だよって。それに竹本くんはすぐに誰かに言ったり、そこへデートに行ったりするもん」 孝行 「誰とデートするんだよ。相手がいないだろうが。それとも、お前が一緒に行ってくれるのか?」 なおみ 「いやよ」 なおみはきっぱりと断った。それに対して孝行は、残念がってしょぼんとしている。 それを見た西田が、孝行の頭を撫でながら慰める。 西田 「ところで今日はどうしたの?」 なおみ 「あっ、そうだった。竹本さんは?今日はこの間のお礼を言おうと思ってきたの」 西田 「今、外回りしてる。もうすぐ帰ってくると思うんだけど…」 そこで岩崎があることに気づいた。 岩崎 「竹本くんに竹本さんか…まぎらわしいな」 西田 「そうだな。名前で呼んだら?」 西田も岩崎と同じ事を考えていたらしく、アイデアを提案する。 なおみ 「そうね。じゃぁ孝行って呼んでもいい?」 孝行 「ああ、いいよ」 そこへ純二がパトロールから帰ってきた。 純二 「ただいま帰りました」 藤本 「お客さん来てるぞ」 なおみ 「こんにちは」 純二 「やぁ、もう落ち着いた?」 なおみ 「竹本さんのおかげで、もうすっかり。ありがとう」 なおみは元気になったと、ガッツポーズをして見せた。 純二 「それはよかった。お茶でも飲みに行こうか。係長、ちょっといいですか?」 藤本 「ああ」
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