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2人の出会いは、なおみが高校1年の2学期最初の日曜日だった。親友のこずえと歩行者天国でショッピングしていた時、なおみは運命的な出会いをした。
こずえ
「きゃー、カワイイ服!見て見てなおみ!」
なおみ
「ほんと!こずえ、着てみたら?」
こずえは、レースの付いた花柄のスカートを持って、試着室に入った。着替えてみると、ウエストが入らない。
なおみ
「どう?こずえ、はけた?」
なおみが試着室の外から、カーテン越しに話しかけた。
こずえ
「だめー、入らない」
こずえは、手でスカートを押さえ、カーテンを開けて店員を呼んだ。
こずえ
「すみませ~ん、この形で大きいサイズないですか?」
店員
「申し訳ありません。このサイズしか…」
店員は、申し訳なさそうな顔で、大きいサイズがないことをこずえに知らせる。こずえは残念がってその店を後にした。
別の店へ行ってみたが、またサイズがない。基本的にダイエットをしなければいけないようだ。
それから同じような店を4、5軒回ったが合うものは1つもなかった。
そうこうしているうちに、お昼の鐘がなった。
こずえ
「ねぇ、お腹すかない?」
食いしん坊のこずえが言った。
なおみ
「うん。マック行こうよ」
こずえ
「賛成!」
外のテーブルで機嫌よく頬張っている。
天気はいいけど、ちょっと暑いので、パラソルをさして座っている。
相手が友達ではなく、恋人だったら…と、2人はお互いに思っているに違いない。
なおみ
「おいしいね」
なおみが満足そうに言うと、
こずえ
「うん。また太っちゃう」
と、こずえ。全くその通りである。
こずえはいつもなおみの1.5倍を食べる。
なおみたちは、テーブルや椅子の上に鞄を置いたままだった。人通りも多いし、まさか盗まれるとは全く思っていなかった。
すると、サングラスにマスクの男が走ってきて、鞄を盗んで走り去ってしまった。
なおみがそれにすぐ気が付き、大声で叫んだ。
なおみ
「あっ、泥棒!!」
食べかけのハンバーガーを慌ててテーブルに置き、追い掛けて行く。
こずえ
「誰かー!あの人捕まえて!」
こずえも叫びながらも、手にはしっかりハンバーガーとシェークを持ったまま、マスクの男を追い掛ける。
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