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みればレイリーは少し困ったような笑みを浮かべ、仲間も脱力したようにぼんやりと立ちつくしている
「…?」
「確かに仲のいい兄弟だな…、これを引き離しては後が大変だろう」
苦笑を浮かべ言いづらそうに口を開くレイリー、だがその言葉は到底聞き捨てならない
「はぁっ?引き離す?!そんな事させるわけねぇだろ!!」
「エース…、お前はちょっと黙ってろぃ」
「…マルコ」
呆れ顔のマルコに窘められ口を噤むと
「ははっ、すまないね、時にルフィ君」
レイリーは気を取り直したようにルフィに目を向け、緩んだ表情を引き締めた
「ん?なんだ?」
話が見えなかったせいか、おれの腕の中で眠たげな顔をしていたルフィだったが、不意の呼びかけに顔を上げると
「君は仲間と待ち合わせが…」
「ああっ!!あいつら!」
レイリーの言葉に急に火がついたかのように身じろぎし始めた
そして自分もその言葉に離したくはないこの可愛い弟が自分だけのものではないことに気づかされる
この手を離さなければいけないのだろうか
自身の夢はもう潰えたと言ってもいい、だが弟は違う
不安を押さえ込みそろりと腕を放すと
「早くあいつらの所に…あっ、ビブルカードは!?」
今すぐにでも旅立ちそうな顔でレイリーを見つめるルフィ
「カードはシャッキーに渡してきたが…まあ、待ちなさい」
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