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「やっぱりそう簡単にはいかないなぁ。
やっぱ使うしかないか」
もともと、そこまでの高望みしていなかっただけあって、こういう事態の想定はしてあった。
今までが想定以上に上手く行き過ぎただけだ。
蓮はバックの中から牛乳ビンサイズのビンを取り出して、兵士が比較的たまっている場所へ、死角の場所から投げて素早く身を隠した。
次の瞬間………
……パリン!ビチャ……
「な、なんだこのビンは!?」
「一体どこか‥‥ら‥‥zzz」
倒れた音を聞いてからもう一度その場所を覗きこむと、全員眠っていた。
「匕ュ~。やっぱ持っておいてよかったな。
うし、行くか」
蓮が投げたのは、能力で作った牛乳ビンに麻酔薬を詰めた手榴弾をイメージしたものだ。
とりあえず問題なく兵士たちを片付けた蓮は、そのまま奥へと続く廊下を進んでいった。
「ここにこの要塞の頭が居るんだっけな。
まずは様子を調べなきゃな」
建物に入って約数分、予定よりかなり早く親玉のいる部屋の前に着いた。
中にいた兵士は予想以上に少なく、建物に入ってからは数回しかヤツらを見ることはなかった。
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