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蓮が何故こんなに早く着いたのかはいうまでもなく、麻酔薬の製作が大きい。
蓮がドアに耳を傾けると、中から数人の男の声が聞こえた。
『おい!まだ侵入者の特徴も掴めてないのか!?』
『それが、様子を見に行った兵士が帰ってこないどころが、全員眠っています!!』
『叩き起こして聞けばいいのでは?』
『それで起きるならとっくにしてますよ!』
ヤツらは相当混乱しているみたいだ。
そう思った直後、恐れていたことを1人が口にした。
『この際、侵入者が来る前に、我々だけでもコイツを連れて脱出しよう。
犯すのはそれからでいい』
『了解。脱出の準備の手配を始めます』
蓮の予想していた通りだった。
ヤツらは王女を犯す気でいる。
それを確信した蓮は、ガスマスクをしっかりと着け直し、親玉たちのいる部屋のドアに狙いを定めた。
そして、能力で片足に鉄を纏わせて、ハンマーのようになったその足でドアを思い切り蹴破った。
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