2059人が本棚に入れています
本棚に追加
/173ページ
~????視点~
…………いつまでここにいればいいのかな。
………早くこんなところから居なくなりたい……
要塞のとある場所にある薄汚い部屋で、ドレスを着た少女が、一人で部屋の隅のベッドの上でうずくまっていた。
彼女がここに連れて来られて早4日、ろくに食事も摂らず、着ているドレスも少し汚れている。
この4日間、身体に手は出されなかったが、扱いを乱暴にされた。
でも今日で最後。
今日には、この場所をでてミステア帝国の首都に送られる。
そうすれば、母国は救われるし、自分だって今よりは扱いが良くなると思う。
もっとやりたいことはあったけど、母国を救うために、自分を犠牲にする。
物思いにふけていると、突然部屋の扉が開いた。
「アルバント王国王女、将軍がお呼びだ。付いてこい」
とうとう時間になった。
ようやくこんな汚い部屋から出られる。
そう思うと、自然と足早になった。
最初のコメントを投稿しよう!