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「グ…ハ……何……が……」
飛ばされた本人もよく分からないという感じのまま、そいつは気絶した。
その傍らには、飛ばされた原因になった、ぼろぼろのドアが横たわっていた。
あまりに突然なことに、それを呆然と見ていたけど、
「お、おい何だ貴様は!?
お前が侵入者か!?こんなことをして、ただで済むと思うな!!」
トップらしき幹部の一人の怒鳴り声で我にかえった。
もう一度ドアの方を見ると、見たことのない格好をした人がいた。
(何なの……?この人……)
訳が解らなくなり、ただ怯えていたら、その人がようやく言葉を発した。
「それはこっちのセリフだ、人様だけでなく他の生き物にも害にしかならないくそ共が。
後でまとめて天誅だ。
今は大人しく寝ろ……」
その言葉を最後に、私は急に眠気が差して、そのまま意識が遠くなっていった。
最後に見えたのは、その人が何かを床に投げ落としたところだった。
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