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――あれから2時間が経ち、俺は合宿する山のふもとまで来た。
今日の寝床は、頂上近くの開けた場所で車内泊になっているが、そこまでの道は普通に安全。ちゃんと舗装された道を通るし、崖道のカーブとかには、普通よりも堅そうなガードレールも付いている。
まだ時間はあるが、車好きのせいか、無性にカーブを攻めたくなった。
「うし、仕様じゃないけど、攻めてみるか!」
こうして俺は、普段とは違うスリルを味わうために、愛車を発進させた。
………タイムマシンがあるなら戻りたい。『攻めるな!』って言って、殴ってでも止めたかった。
後になって後悔することを知るはずもなく、車は走り出す。
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