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~ティアside~
………夢を見ていた。
………まだ戦争が始まる前の、平和だった頃の夢を。
『ティア、最近の学校での調子はどうなの?』
一児の母とは思えないくらい若々しいお母様がそう聞いてきた。
「う~ん、最近は上級魔法を連続して出せるくらいになりました、お母様」
『凄いわティア!流石は私とあの人の子供ですわ。
あとティア、何度も言うけど、お母様って言う呼び方はしないこと。分かった?』
「あ……そうだったね母さん」
母さんは平民出身だから、よそよそしいのは嫌いなんだ。
だから、私にも[お母様]ではなく、[母さん]と呼ばせている。
そんな感じで二人でほのぼのしていた時だった。
『大変です!ミステア帝国が、我々に戦争を仕掛けようとしています!!』
諜報部隊の一人が、あわただしく入ってきてそういった。
『なんですって!?はやくあの人に報告して!それと国民の安全の確保も!!』
そうして今回の戦争は突然始まったのだった。
それと同時に、私の意識は遠くなった。
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