第2の仕事~王女帰宅計画~

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コンコン……… とりあえずノックしてみたけど、返事がなかった。 (どうしたんだろう?) もう一度ノックしてみたけど、やっぱり返事がなかった。 かわりに カチャカチャ……キュィィーー…… と、中から音が聞こえた。 (やっぱり中に居るの?) ドアノブを回すと、意外にも鍵は掛かっていなかった。 彼の様子が気になって、失礼だけどちょっとだけ覗くことにした。 ガチャ、スーー……… 「あ、あの~……」 ドアを少し開けて、最初に思ったのは、部屋の印象だった。 (なんだろう、この部屋……同じ建物に入ってるように思えないよ……) その部屋は、壁が鈍い金属で出来ていて、今居た部屋とは全く違った感じだった。 そして、私はある物を見た。 (何なの、この乗り物?馬車に見えるけど……) それは部屋の半分を占めていた。 彼女が見たのは蓮が最初に乗っていた車なのだが、車なんて見たこともない彼女にとっては、それが何なのかも分かる筈がなかった。
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