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「先輩っ、昼メシ行きましょー」
「へ……」
お昼のチャイム鳴った?気づかなかった。
なかなか思うように進まない報告書。見直す度に直したくなる悪循環。
「あー…、ごめん。
も少し掛かりそうだから」
「ダメっ!
昨日も結局昼抜きになってたでしょ」
「え、ちょっと!
待て、わかった、行くから引っ張るなって!」
なんつー強引な…。
ぐいぐい腕を引かれながら廊下に出た。
「なぁ、いい加減離せよ」
「店入るまで離さないー」
「いやいや、ほらみんな見てるしさ。
頼むよー」
「じゃあ、」
って…手を繋がれた。
こっちの方がよっぽど恥ずかしいぞ!
なんか、キャーって声も聞こえる…
怖くてそっちの方見れない。
「くふふ、俺らラブラブだよーっつって!」
オイオイ。お前はそれでいーのか?
言いかけて、見上げた顔はニコニコ笑ってて…変なヤツだなぁ。
ご機嫌なトコ水を差すのもアレだし、
騒ぐと疲れるし、諦めた。
…もうどうにでもしてくれ。
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