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「つぅか、なんで外に出るんだよ。 社食でいーじゃん」 「お気に入りのお店があって、パスタとかちょーうまいの!先輩もきっと気に入るよー」 「へぇー」 まあ、メシは旨いにこした事はないけど。 そういや最近まともな食事摂ってないかも。コンビニ弁当ばっかで。 そうして連れられて入った店はお洒落な外観のカフェ。店内も落ち着いていて居心地がいい。 料理のいい匂いが漂ってくると、途端に腹の虫が騒ぎ出す。メニューをざっと眺め、悩む暇も惜しんで即決したオーダーを待つ間、少々おせっかいな後輩の面白おかしい話を聞く。最近定着しつつある昼休憩のひととき。 運ばれてきた料理は期待を裏切らず、 味もボリュームも文句無し。 「ね、どう?気に入った?」 「ん、まい」 マキシマムうまいっ 生き返る~! 大袈裟じゃなくそんなカンジ。やっぱ食を疎かにしちゃいかんなー 「先輩リスみたい、かぁわいー」 むぐ… しまった、がっつき過ぎた。 つぅか俺の観察してないで食えよ、 手が止まってんぞ。 ほお張り過ぎて喋れないから目で訴えてみる。 「なになに?お替わりする?」 ちがうちがう、そうじゃなくて 「俺のも食べたいの?どーぞどーぞ! あ、すみませーん。今日のオススメなんですかぁ?」 もういいってば! .
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