序章

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・・・・・・。 何だこの本。 押入れを漁っていたら、たまたま頭に降りかかってきたので、少し読んでみたら飛んでもない本だ。 思い出した。 これは小学生の頃に、小説家に憧れて、ただ書いてみたくなって書いた奴だ。 あの時は素晴らしい出来だと思っていたが、今となっては羞恥の念が津波のように押しかかってくる。 それにしても酷い。 小学生の頃の俺はこんな小説を書いていたのか。 しかも肝心なところで『続く』って何だ。 字も汚いし、世界一お世辞が上手い人でも苦笑せざるを得ないな。 何だろう、けれども懐かしい。 そう、俺はこの退屈な日常が飽き飽きして小説を書き始めた。 あれからかなり経ち、小説など全く書いていないが、確かに退屈だ。 一丁書いてみよかな。
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