2XXX年

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俺は果てしなく続く闇を歩きながら考えていた。 いつから日本・・・・いや世界がこんな風になってしまったのか,と・・・ 俺の両親は俺産んですぐに殺された。その当時,日本は戦争をしていた。 日本には昔,他の国にはない「第9条」や「非核三原則」という言葉があったそうだ・・・・ でも,世界各地で次第に戦争が始まり,いつまでも「戦力の不保持」なんていってられなかったんだろう・・・・ ふと切なくなって,ポケットから写真を取り出した・・・・ 名も知らぬ母と父・・・ もし過去の歴史を変えたら,俺はこの二人に会えるのだろうか・・・? そんな淡い期待を抱いて歩く・・・ 腰のホルダーに入っている拳銃が一歩,また一歩,歩み出す度にカチャ,カチャと音がなる・・・ この装置では,どの時代にいけるか定かではない。 少し不安だ・・・・ やっぱり俺もまだまだ餓鬼だなぁと思う。 目の前に真っ白に輝く扉が目に入った。 俺はポケットに写真を入れた。 生唾を飲んだ。 俺はその扉の中に足を踏み入れた。
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