~EpisodeⅠ~

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・・・・・・。 俺は気づくと,路地裏のようなところに倒れていた。 とりあえず,俺は声のする大通りに出ようとした。 声のする大通りに近づくにつれ,着物を着た商人達が走り回っていた。 そのうちの一人が俺に気づいた。 「そちは何者?」と誰が尋ねてきた。 俺の周りにはあっという間に人だかりができていた。 そして,そのうちにゴロツキのようなタチの悪そうな奴がやって来て,ニヤつきながら,俺の胸倉を掴んできた。 いつの間にかゴロツキ共に囲まれてしまった。 ふぅ~・・・ ひぃ,ふぅ,みぃ・・・・計五人。 相手の武器は,腰にある二本の刀。 もし彼らの刀が俺の時代のものだったら・・・俺は即死だろう。 でもここは”過去”だ。 少しでも相手を切り付けたなら,焼失するようなオプションはついてないだろう・・・。 俺の時代は戦争とか紛争が沢山あったから,武力の発達は凄まじかった。 おっとそんなことを回顧している場合じゃないな。 ゴロツキの一人が口を開いた。 「随分と風変わりな格好してるなぁ・・・。見かけねぇ顔だな。お前さん,金になるようないいもん持ってるじゃないか?すべて置いていったら命だけは助けてやるよ・・・」 俺は腰ホルダーから銃をとりだした。 そして胸倉を掴んでるゴロツキの眉間に銃口を突き付けた。 ゴロツキはまだニヤついている。 俺は黙って引き金をひいた・・・。 乾いた破裂音が辺りに響いた。 もちろん俺はゴロツキに”死”を与えた。 残りの四人が俺から距離をとった。 俺は地面に目を見開いたまま倒れている屍の腰から刀を抜いた。 そして低く押し殺した声で,殺気を込め・・・ 「来るなら来い・・・。容赦はしない。」 と呟いた。 もちろん生半可なゴロツキ共は逃げていった。 しかしそれは俺の言葉を聞いたからではなかった。
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