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ロミオ役は、学級会長の
藤岡一志(フジオカヒトシ)くん
物覚えが悪い私は、台本を毎日家に持参して覚える日々
先週から練習に入ったんだけど…かなり棒読み
参ったなあ…
「麗奈?どうしたの?」
「うん、ドレスは嬉しいんだけど…台詞がね。入ってかなくて困ってるんだあ。」
「そっか、藤岡くんに台詞合わせお願いしたら?」
「うーん…そうだね」
隼人をチラッと見ると
派手めな女の子達と教室の戸口で話していた
…ふんっ。隼人のくせにモテるなんて…なんだかむかつく…
私の視線に気づいたのか、こっちを見てニコッて笑った
…隼人…のばーか!
人の気も知らないで…
自分の席に着いて、しばらくすると藤岡くんに声をかけられた
「高梨さん、おはよ~。今日さ、ちょっと練習の後少し台詞合わせしない?」
「あ、でも。余り遅くなると…母が心配するし、帰り怖いから」
「…帰り俺が高梨さんの家まで送るから、どう?」
「…う…ん。わかった。私も台詞合わせしたかったから…よろしくです」
「じゃ、帰りながらとかどこか寄っていこう」
「あ、はい…」
そのまま藤岡くんは足早に去った
。
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