75人が本棚に入れています
本棚に追加
「何もされる訳ないじゃん!」
「…そっか、よかった…
台詞合わせ…付き合おうかと思って待ってた…」
「隼人が?合わせてくれるの?」
「あぁ…麗奈困っていたし…」
少ししたを向いて照れた顔が…昔の隼人の面影を思い出させる
「台本…見ながら?」
「いや、俺暗記してる…し」
「なんで?暗記?」
「いーだろっ!したかったんだよっ」
「あー隼人っ!ロミオ狙ってたな!」
「…悪いかよ?」
「いや、…悪くないけど…」
「大体俺がなんでロミオ狙っていたか…分かってんのかよっ」
隼人はブツブツ聞こえるか、聞こえないかの独り言を言っていた
「早くやるぞっ」
「あーうん」
「麗奈…衣装可愛かった…」
「…ありがとう」
いつになくなんだか照れた隼人と狭い空間で少しギグシャグした
「なんか隼人と台詞合わせ…恥ずかしいね」
「じゃ、止める?」
「ううん、お願いします」
隼人は私のベッドに腰かけて、その横に座った
……台本を少しづつ合わせて言って、隼人は完璧に…台詞を覚えていて
私はちょこちょこ見ながら…
次の頁をめくったら
KISS(ふりだけ)
って書いてある…
「おい、麗奈、次の台詞は?見せろ?」
台本を隼人が奪って、読んだ…
「KISSだってさ…」
「ふりだし、飛ばそ…」
あえて口にする隼人…まっすぐ見つめられて動けなくなった
「…してみる?練習…」
「…へっ?」
「…してみるかって聞いたの?」
「はっ?何言ってんのよ!隼人!」
。
。
最初のコメントを投稿しよう!